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ミャンマーの結婚式 [2005年11月04日(Fri)]

ミャンマーの結婚式 [2005年11月04日(Fri)]

11月3日、歌舞伎町にある「しんじゅく多文化共生プラザ」にて、文化交流イベントとして、ミャンマーの結婚式が行われた。
ミャンマーは、かつては、ビルマと呼ばれた国で、タイとバングラディシュの間にある仏教国である。アウンサンスーチー女史がいる国ということで、いろいろニュースにも取り上げられる国だが、日本に居ては、実際の文化に触れる機会のあまりない国のひとつだ。
さて、今日は、文化交流イベントとはいえ、本物のミャンマーの結婚式が執り行なわれるということで、私のような、参観者は少し居たものの、会場には、新郎新婦の親族がたくさん集まっていて、自分は場違いなのではないかと、少し心配になった。
今回の、新郎は日本で育ったミャンマー人、新婦は日本人というカップルで、なんと、歌舞伎町のお隣の百人町で出会ったという。ミャンマーではよくあることなのだそうだが、この二人は、前世でも夫婦だったということなのだそうだ。
百人町といえば、ここって、本当に、世界各国の人が働き、暮らし、生活している町だ。まさに、ここは、世界の縮図であり、百人村というか、百人町なのだ。
さて、式は定刻より5分遅れで始まった。
最初に、二人の女性が、花びらを、蒔きながら、新しい門出を迎える二人と、その親族たちを先導する。
入場する際に、新郎新婦へのプレゼントなどを、受付に渡している。このプレゼントは、お金であったり家電製品であったりするが、ミャンマーでは、新婚生活に必要な日常品であったりすることが多いとのことだ。
新郎新婦の両親のほかに、介添え人や、お坊さんもいる。
この結婚式におけるお坊さんは、どうも、証人という要素も大きいようで。最初だけ、式の中心にいるが、途中から退席し、式の中心は、新郎新婦となる。
また、介添え人は、一定の条件のそろった、若者が行っている。
祭壇には、いろんな果物なども持ち込まれている。
式の進行をしている方は、解説を入れながら、式は進んできます。
仏さんや法や僧侶、目上の方、両親などに礼を尽くした後、いよいよ山場となる。
水を使った儀式である。水は、両家から持ってきたものを、ひとつの錫で出来た器にいれて、それを、お互いに掛け合うのだが。二つの家から持ち寄った水は、ひとつの器に入れることで、二度と、もとの別の別の水に分けることが出来ないということで。二つの家がひとつになったことを象徴しているのだそうだ。
その後、今回は、仲人役の在日ミャンマー大使夫妻が行ったが、新郎新婦に、指輪をはめたり、花輪をかけたりした。
今回は、テープで行ったが、これらの式典の間は、ビルマの竪琴というか、ミャンマーの竪琴の演奏がバックに流れているのだそうだ。
花と果物、そして、水、音楽、そして、礼節、融合・・・。いかにも、アジアらしい素敵な式でした。

このような、すばらしい文化を持つ国だが。残念なことに、貧困問題など、いろんな問題を抱えていて。タイや日本に人が流出し、そのうちには不法滞在者も多く含まれており。不法滞在という理由で、滞在している国で、普通に暮らすことが出来ない状態となっていて、普段から条件の悪い状態であるだけでなく。いざ、災害や事件に巻き込まれてしまうと、助けの手を得られにくかったりする。まあ、法律を守っていないから・・・ということなのだろうが。中には、騙されて、偽造などのニセモノの書面を渡されて不法滞在になってしまっている人もいるから。一律に、法律を守ってないから・・・といいにくい面もある。

全ての国に、良いことがあるけど、悪いことがあるということだけなのだろうが、残念ながら、ミャンマーは、そういう、悪いところのイメージが勝っているように思う。
だからこそ、今回のような、文化のすばらしいところを理解できる催しは、大切なのだろうと思う。

最後に、この二人の末永き幸せをお祈りいたします。

[CANPAN blog STILL ALIVE より]

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