鳴き砂と石臼 [2005年11月11日(Fri)]

プーケットの鳴き砂の音が聞けるページを開設しているのですが。
この鳴き砂は、津波の後、20-30年前のような鳴き砂の音に戻ったという。その鳴き砂の回復のメカニズムについて、ちょっと調べてみた。
そんなことで、検索していると、全国鳴き砂ネットワーク顧問の三輪茂雄工学博士のページにたどり着いた。
三輪茂雄工学博士は、粉体工学が専門で、粉についての専門家である。
10年少し前、私がインターネットの世界に入ったのは、大阪のある粉体工業関連の会社の情報システム系の部門との付き合いから、新事業として、インターネットの事業をするので、参加しないかと言われた所から始まっているだけに。粉体工学という言葉は、なんとなく、親しみがわく。
世の中、粉は身近なもので、近代の生活は粉体工学によって支えられているともいえる。
まず、薬は、粉薬だけでなく、錠剤も粉を固めて作ったものだし。インスタントコーヒーや、砂糖や、粉ミルクも粉だ。オレンジジュースも、一部は一度粉にしてから、戻して使っているものもある。
携帯電話やパソコンにもプラスチックが使われているが、このプラスチックを作る過程で、ペレットという、粉というか粒状のものを使うのだが。このペレットを効率よくパイプの中を通す技術も粉体工学と関連してくる。
印刷物も、紙は、木をパルプという粉状にしたものを固めて作ったわけだし。字が書きやすいように表面を処理しているのももとは粉。そして、色とりどりの印刷には欠かせない、顔料インクも粉である。
食品の話しに戻ると、製造過程を見ると、お豆腐も粉だし。パンも粉。(そういや、豆腐屋の仕事もしたことがある)
ほんとうに、粉は、現代生活に欠かせないものになっている。
三輪茂雄工学博士は、ライフワークとして、鳴き砂と石臼(特に豆腐を作るための石臼)の研究をしているのだが。 粉は、身近に存在し、生活に欠かせないモノであるが、まだまだ解らないことが多いみたいだ。
鳴き砂のメカニズムについても、このページにちょっと難しい言葉で書いてあるし。鳴き砂を復活させるために、煮沸したりした話しも載ってはいるが、文章の裏側を読んでみると、どのようにすれば復活するのか、環境基準に則れば鳴き砂が守れるものなのかは、未だに解らないことだらけで、いろいろと試行錯誤をしているようだ。

三輪茂雄博士の最新の書籍に「第9章 鳴き砂と石臼は親類」(内容は、Webでも一部が公開されている)が書かれているので、興味がある人は、購入するなどしてじっくりと読んでみるのもいいかも。 不思議なことに、ホームページで読むより、本で読んだ方が、理解しやすいことってあるから面白い。

■三輪茂雄工学博士のページ
http://homepage2.nifty.com/singingsand/

■関連書籍

粉


ものと人間の文化史

著者:三輪茂雄
出版社:法政大学出版局
発行年月:2005年06月
ISBN:4588212516
本体価格 2,800円 (税込 2,940 円)
粉食の発明からナノ微粒子の発見まで、素材を粉に加工する知恵と技術は人類文明にはかり知れない役割を果たしてきた。粉体の研究をライフワークとする著者が、粉にかかわるさまざまな文化を探りつつ壮大な“文明の粉体史観”を展開する。

【目次】
第1章 粉とは/第2章 時間を実感できるタイムスケール/第3章 大地は火薬製造工場だった/第4章 二種の石臼伝来/第5章 開花した日本の粉の文化/第6章 日本の食文化の伝統/第7章 二〇世紀を演出した粉/第8章 粉のダイナミックス/第9章 鳴き砂と石臼は親類/第10章 二一世紀はナノ微粒子の時代

[CANPAN blog STILL ALIVE より]