×

関西はコミュニティカフェが元気 [2006年10月10日(Tue)]

関西はコミュニティカフェが元気 [2006年10月10日(Tue)]

10/1から10/7に京都のエイコンズビレッジにて行われたタイ・ウィークにあわせて関西に来たので、京阪神のタイ・カオラックの津波復興住宅で作られている民芸品を置いてくれる店を探しに歩き回った。
STILL ALIVEの上映ということで、舞台挨拶なり、トークショーもあったりしたので、時間的制約もあったのですが、7年前に関西から東京に拠点を移してから久しぶりに町を巡ってみて気がついたことがある。
それは、コミュニティカフェが元気なのである。
多くは、零細企業なので、経営的な基盤が弱いだろうが、とにかく、ゆるく、楽しい店が多いのだ。また、東京のカフェは、土地代が高いこともあってか、イスだらけで狭い感じだが、全体的にゆったりとしている傾向がある。

京都では、京大のある百万偏の近辺は特に多い。
百万偏の交差点のすぐそばの”Peace”という店は、ミュージシャンの方が経営するベジタリアンメニューの店で、ビルが古いのでちょっと階段はきついけど、それ以外はとってもやさしい店です。

それから、東大路を北に上がっていき、東鞍馬口通りとの交差点の手前辺りにある”ハリーナ”もとてもやさしい店で、昨日は昼と夜の2回も食事をいただいてしまいました。
この店は、とっても小さいけど、シンプルで安全な素材を使うことを信条にしています。
店内には、自然や体にやさしい商品やフェアトレード商品が置かれています。そして、素敵なポストカードも販売されています。
お地蔵さんのイラストのポストカードがこれまた素敵で。この地域のお地蔵さんは花崗岩で出来ているために侵食されて形が崩れてしまっているそうで。お地蔵さんの後ろにある、なんか、葉っぱの形をしたようなものが立っていますが。あれの模様がなんとなく、ハートマークがいっぱいあるように見えるのだそうです。それが、なんとも不思議でかわいいんです。
そうそう、お昼をいただいたときは、ちょうど、保育園の運動会のお弁当を用意していました。このお店なら安心ということで、保育園のうち一クラスの親子のお弁当をここに発注したんでしょうね。残念ながらその日は晴れているにもかかわらず運動会が雨で中止になったので、保育園の子供と親御さんが、お弁当を取りに来ていました。来る人、来る人、みんな、やさしい方ばかりです。

さて、それから、北大路通りを西に移動すると、ところどころ、いろんなカフェがあります。
そして、西大路に入り佛教大学や金閣寺を通過したあたりにある「思風都」ここは、料理も体に優しいけど、いろんなバリアフリーの工夫や地域のコミュニティとの連携が実践されている店です。
さりげなく置かれているエスカレーター、点字メニュー、手話が通じるオーナーや店員さん、予約制だけどアトピーメニューなど、そういうハード、ソフト面だけでなく。そこで食事をしているだけで、なんとなく、バリアフリーになっているという雰囲気がある。
私が何人かで食べていたときに、途中で聾唖者の方がいらっしゃったのですが、オーナーさんとお話する間に、少しずつ手話の単語を教えてもらいながら、そこにいる方とみんなで楽しく食事が出来ました。

素敵な店は、京都だけではありません、大阪などにもあります。
いま、面白いのは、中崎町のあたりでしょうか。
素敵な手作りのカフェがいっぱいできています。
その中心に位置するのが「天人」(あまんと)です。
このスペースはギフトつまり、誰かかが、いらなくなったものが持ち寄られて、出来ています。
デジタル記憶媒体であった、西陣織のパターンを記憶している紙なども装飾に使われたりもしています。(これって、思風都にもあったな)
このあたりのコミュニティカフェは、この1.2年でこういう店がたくさん出てきたようです。
少し、過当競争になる気もしますが、元気であることは確かです。
この地域に大手が進出して来ないことを祈ります。

神戸方面はあまり回れなかったのですが。
兵庫県内ということでは、西宮の阪神鳴尾駅から北に行ったところにある「Mancha」。
公営住宅の下に作られた、歯抜けになった公設市場に隣接している小さなカフェ。
こちらの内装は、オーナーの手作りなのだけど、独特の素敵な空間に仕上がっている。
ここでは、ワインの試飲会や英語のみの日などのイベントもあるのだが。
最近は、市場の空きスペースを利用したフリーマーケットの企画も行ったり、フリーペーパーの発行をしたりと、市場の活性化の役割を担うようになってきました。

零細のところが多いのですが、とにかく関西のコミュニティカフェは、面白いところが増えています。
東京にも、コミュニティカフェがありますが、点在しているという感じですし。いろんなものにやさしい店であっても、地域との連携という面が弱い店がまだまだ多いようです。
コミュニティビジネスといわれて久しいですが、時間がかかるのでしょうかね。

[CANPAN blog STILL ALIVE より]

Share this content: