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ネパール情勢:支援にも支障が出てくる可能性 [2006年11月08日(Wed)]

ネパール情勢:支援にも支障が出てくる可能性 [2006年11月08日(Wed)]

ネパールで活躍する歌手の方から、最近のネパールの情勢について聞いた。
どうもマオイストと呼ばれる人たちが、かなりの権力をもちつつあるようだ。
このマオイストというのは、自分たちで独立してやりたいので、海外の支援は要らないと言っている方たちで。独立してやっていくためにはということで、商売をやっている人や貿易をしている人から高い税金を科しているため、国外に脱出するネパール人が増えているのだそうだ。同様に外国人排除の動きも出てきそうだとのことで、今後の芸能活動もどうなるかわからないそうなのだそうだ。
そして、最近ではカトマンドゥでも、マオイストが事実上警察と同じような行為をしているようで、不正行為があるとマオイストがやってくるという状態になっているそうだ。今のところ、町の治安は良いみたいだが、海外とのやり取りとかを快く思っていない方たちなので、エスカレートすると、支援をしている人や、貿易をしている人の立場も危うくなる可能性をはらんでいるのだそうだ。つまり、いくらフェアトレードだからといっても、マオイストの理念とは違う場合は、締め出しを食らう可能性がある。
軍隊も、いままでのネパール国軍と、マオイストの軍の2つの軍があり。国軍の方が体力を失っているということで、採用を停止しているそうで、軍隊に入ってお金を稼ごうと、地方から出てきた人が路頭に迷ってしまうという事が発生しているらしい。
ODAの場合、その国を収めている人に対して行うことになっているので、このように国軍とマオイストが均衡してしまうと、国としてどちらの政権を支援すればいいのかによって情勢が一気に変わる。JICAの草の根支援などでも、情勢が変われば、プロジェクトの途中でも撤退せざるを得ない可能性があるし。事実上、マオイストが政権をとっても、国際的には、いまの政府が政権を握っていることとなった場合、活動基盤としては非常に動きにくくなる。
ネパールのことは、ネパールで決めてもらうしかないので、外野はどうのというはなしではあるのだが、場合によっては、ちょっと寂しくなるが、ネパールの商品が手に入りにくくなる可能性がある。
さて、どうなることやら。

[CANPAN blog STILL ALIVE より]

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