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なぜ日本人は戻ってこない・・・・・ [2006年12月21日(Thu)]

なぜ日本人は戻ってこない・・・・・ [2006年12月21日(Thu)]

12月25日26日に行う津波2周年イベントのフライヤーをお店などに置いてもらいに歩いている。そうするといろんな出会いがある。
フライヤーの説明をしながら、津波の後の様々な対策などの話をしていると、意外な接点が見つかり、それが、出会いというより、自分たちが繋がっていたという事に気づくことがある。

あるお店で出会った方は、そのお父さんは政府関係の方で、どうも、プーケットの津波の風評被害に対してすごく心を悩まされていた方だったのです。
その方は家に帰っても、日本人である彼にどのようにすれば日本人が戻るかということについて語らいながら何度も何度も原因究明とアイデアだしをしていたようです。
いろんな体験ツアーやイベントの企画をすすめるようにしたり、もう神頼みというか仏だのみということで、日本のお坊さんを被災地に連れて行ったこともあったそうです。
私のドキュメンタリー「STILL ALIVE」の中にも、その政府機関が主催した大規模なイベントのシーンがあります。これもその努力の一部です。
私もほんの少しですがこの方の仕事ぶりを見たことがあります。どこか身体が悪いのかなって雰囲気がありましたが、すごくプライドが高く仕事熱心な方でした。
今のプーケットは、若者を中心に日本人のお客さんは戻ってきています。というか、努力の成果があってか、新規客として訪れているようです。しかし、4つ星、5つ星というホテルに泊まるようなかつてのお客さんは、まだ戻ってきていません。
数ヶ月前に故人となった事は知っていたのですが。まさか、ご遺族とお話しすることになるとは思っていませんでした。
大好きな日本が最後の赴任地だったそうですが。亡くなる前には祖国に戻り昏睡状態に近い状態でありましたが友人たちに会い、それからこの世を去ったとのことです。中国や韓国の観光客はどうにか戻せても、大好きな国である日本の観光客を戻すことが出来なかったことはさぞかし無念だったでしょう。
ご冥福をお祈りいたします。

合掌。

そして、素晴らしい出会いに感謝。

[CANPAN blog STILL ALIVE より]

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