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ミニ浦島状態 [2007年11月27日(Tue)]

ミニ浦島状態 [2007年11月27日(Tue)]

8ヶ月ぶりにカオラックに来て驚いた。
とにかく新しい建物が一気に増えた。
とくにバンニアン地区の発展は著しく。一度は津波で何もなくなったところなのに、
新しいレストラン、新しいホテル、新しい店・・・・
ため息が出るばかりだ。

左側の建物は、津波から1年目のときも2年目のときもずっーと工事中で、いつまでたっても完成しないと思っていたのだが。いきなり出来ていた。
津波直後に工事が中断していたのだが、先シーズンにきっちりと儲けて、資金を蓄えたのか、一気に工事が進んだ。

流されてきたポリスボートの脇にあるレストラン。
2年前に訪れたときは、どうにか屋根を葺いたという感じで。家具や調度品類もいろんな方から提供されたものだった。
先シーズンは装飾品が増えたという感じだったが。今年は屋根が新しく大きく立派になっていた。
店員さんも私のことを覚えていて、ちょっとうれしかった。このあたりが、この店にリピーターが増える理由のひとつだろう。
料理ももともと豪華だったのだが、ボリュームもパフォーマンスもパワーアップしていた。
私の訪れたときは、誕生日を迎えたお客さんがいて、電気と音楽を消し、ろうそくの下で、店員さんも他のお客さんも一緒になって誕生日を祝った。

 

ライトアップされたポリスボート

大資本もどんどん入ってきたりしている一方で、津波直後からがんばっている店が必ずしも順調に行っていないようだ。
観光地として開発が進むと、家賃などが上昇する。そうすると、店の維持が難しくなるわけだ。
私の定宿と化しつつあるP&Yも、新しいビジネスとして、ツアーカウンターを儲け、バーでも食事が出せれるようになった。同じ商業施設内にあったツナミクラフトセンターも家賃が払えず次のシーズンを待たずに閉鎖してしまった。

 

閉鎖されたツナミクラフトセンター

ダイビングショップのオーナーが、店を持っている被災者の出来る復興策は、どんなことがあっても、とにかく店を開け続けることだと言っていた。
しかし、経済的に苦しい状況で店を開けることはリスクが多く、新たに発展するのに必要なプールが出来ない場合もある。そうならないようにするのが、経営者というものだが、どうしても巨大な資本の元に新規参入してくるものからすれば、不利になってしまうことがある。

はじめてきた人には、わからないだろうが、地元の人はそのことをわかっていて、そういう努力をしている店に集まってくる。しかし、発展して新しい住民が増えることによって、店を閉めずに頑張っていた店が、必ずしも流行るとは限らない。

[CANPAN blog STILL ALIVE より]

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