×

被災者として、経営者として、ダイバーとして [2007年11月29日(Thu)]

被災者として、経営者として、ダイバーとして [2007年11月29日(Thu)]

今回のパンガー県訪問の最後の夕方に、ビッグブルーというダイビングショップに寄った。
実は2年前に、このダイビングショップの大村さんの紹介でツナミクラフトと出会ったのです。
今の活動は、大村さんと出会いがなければ、なかったのです。
だから、ちゃんとご挨拶をしようとお伺いしたのです。

ビッグブルーはカオラックのメインストリートに面した所にある。
カオラックの中心地は小高いところにあるのだが、以前の店はその中心地のはずれにあったため、店のすぐよこまで津波が来た。(前の店のあたりは最低標高10メートルはあるだけに、津波が相当大きかったことがわかる)
津波は、町の中心部を避けるように、海岸沿いなど低い所を滅茶苦茶にしたそうだ。
いまのカオラックの町が栄えているのは、街の中心部が津波の被害がなかったため。そこを拠点に救援活動や復興活動が行えたからなのだそうだ。
それから3年がたち、いまでは津波なんかあったのだろうかという感じだ。

店に着いて情報交換をする。
実はカオラックという町には特徴的な土産物がない。そのため、現在ツナミクラフトを店内に置くことで、お客さんに満足してもらおうという考えているようです。
今回、回ったプロジェクトにもお話をしたのでつながってくれればいいですね。

大村さんは、この他にも津波被災地のためになるアイデアを持っている。

それが、ナムケムの港からダイビングの船が出せるようにするというアイデアだ。
いままでは、被災者の経営者として、店を開け続けることが自分にできる復興支援だったのだが。
津波から3年がたって、観光客が戻ってきたので、次のこととして、ナムケムなどの町の復興に役立ちたいという思いになっているのだという。

そこで考えたのが、ナムケムの港からダイビングの船が出せるようにするというアイデア。
ダイビングは、自然と共存して成り立つ仕事である。だから、船のエンジンも2サイクルではなく環境性能のよい4サイクルエンジンを選ぶなど、環境に気を使っているという。
だから、できれば、船を運行する距離も短くしたい。
そこで思いついたようなのだ。

 

ナムケムとスリンのルートを説明する大村さん

カオラックからスリン諸島に行く時、一度反対方向にある港に車で行って、そこから船でいくのだそうで、無駄があるのだそうです。
そこで目を付けたのが、ナムケムの港だったのだそうです。
しかも、観光客の誘致にもつながり。ナムケムの近くで作られるツナミクラフトの販売にもつなげることができるし。いまひとつ流行っていない津波記念公園などの活性化もできるかもしれない。

そのうえ、ダイビングをした後、すぐに飛行機に乗ると体に異変が起きることがあるので、一日の合間をあける必要があるわけですが。その間に、さをり織りの研修をうけたり、バティックの手ほどきをうけるとか、そういうアクティビティーを入れてみることもできるなど、様々な可能性を持っている。

いま調整の最終段階なのだが。今シーズンは自分の店だけで始め、成果が出ると次のシーズンは他の店も追随してくることにより、ナムケムのビジネスチャンスが増えていく。

そんなことで、まずは先例を作ろうと頑張っているとのことです。

いち早く、ナムケムからスリンに行ってみたい人は、ビッグブルーまで、ぜひお問い合わせください。

http://www.bigbluediving.jp/

カオラックでデイトリップ
http://www.bigbluediving.jp/khaolak/fundive.html

[CANPAN blog STILL ALIVE より]

Share this content: