×

常秋の国 [2007年12月17日(Mon)]

常秋の国 [2007年12月17日(Mon)]

手織り工房レラに行ったあとに、きのこを栽培するビニールハウスに行く。

二重にされたビニールハウスの中に入ると、とても温かい。そして適度に湿度がある。
これは、シイタケに適している、秋の気候を再現しているからである。

外は氷点下なのに、秋の温度を維持するためには、強力な熱源が必要となる。そのため、大きなボイラーが設置され。ビニールハウス内には長くて太いパイプが張り巡らされ、ビニールハウス内が均等に温まるように工夫されている。
だが、なかなかベストなパイプの位置が定まらないようで。パイプの口の近くのシイタケは乾燥しやすくカサにひび割れができたりする。試行錯誤の連続だそうだ。

さて、ボイラーの燃料だが、薪が使われている。
この薪の量が尋常じゃなくて。幅7、8メートル、長さ30メートルはあるかと思われるビニールハウスを丸々倉庫に使っているぐらいだ。
中には薪がうず高く所狭しと積み上げられていた。

このほかに、ほだ木を休ませているビニールハウスがある。
木を休ませることで、品質のいいシイタケを作ることができるのだそうだ。

とにかくシイタケの栽培にはかなりの場所が必要で、清水沢学園の敷地内によく納まっているなあという印象だった。

それと、忘れてはいけないのが。こちらでは原木栽培がなされているということだ。
手間はかかるけど、おいしく、自然やからだにやさしいシイタケが作られているのだ。
よくスーパーで売られているシイタケの多くは、菌床栽培などで作られているとのことだ。
このビニールハウスもそうだが、シイタケが成長しやすい環境、病気になりにくい環境を作ることで、年中シイタケが食べられるわけだが。その環境づくりの一つの方向として、おがくずを固めたものにシイタケの菌を植える菌床栽培がある。
菌床栽培は、おがくずを固める段階で殺菌の工程があり、しかも農薬や化学肥料を与えやすく病気になりにくいこと、シイタケの生える「ほだ木」に比べ、力仕事が少ないことなどのメリットがあり普及したそうだ。
しかし、原木を使い、農薬・化学肥料を使う原木栽培の方が自然に近くシイタケ本来の風味が出るのだそうです。

最後は、パック詰めされ販売されます。
肉厚のおいしいシイタケです。

これから、きのこの森を実現するためには、運営していけるだけの経営基盤が必要で、そのためには流通対策が必要なのかなと思います。
そして、いまは丁寧に作っていくという方法がなされていますが、経営的に成り立つだけの生産量のことを考えると、まだまだ小規模なので。どのようにして、必要十分な規模まで、規模を拡大していくか。資材の確保をどうするのか。そのためにはどのようにしていくかなど、いろいろな課題があるように思えた。

一つ一つの課題を解決してぜひ実現してほしいと思いました。

[CANPAN blog STILL ALIVE より]

Share this content: