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長時間労働が可能な働き方 [2008年01月05日(Sat)]

長時間労働が可能な働き方 [2008年01月05日(Sat)]

年末、錦糸町に9月にオープンしたタイ料理屋「チャーン タイ」に行ってきました。

看板を見て気がつきませんか?

二つの店の名前があります。
ひとつは「チャーン タイ」もう一つは青いテントに書かれている「ゲウチャイマーケット」

以前の店から自らの手で少しずつ改装をしながら営業をしています。
このあたり、タイ人らしい。
津波後半年目あたりのピピ島のホテルでもそうでしたが、改装中であってもお客さんにサービスを提供しています。
日本人は、完全に改装してから、バーンとオープンするのが好きですが。この方法なら、少なくてもスタッフを維持できるし、キャッシュフローもいいなど、一気にバーンとオープンするよりリスクが少なく、少ない投資で店を始めることができる。

店に入ると、席が30席ほどあり、奥には20席ほどのパーティルームがあり、タイ語のカラオケができるようになっている。
実は、このパーティールームも改装中で、年明けにはもう少し広くなるとののこと。

また、タイのお酒類のほか、タイの食材も買えます。

このお店のオーナーシェフは、バンコクのアンバサダーホテルなどて修行したのち、日本に来て、横浜や小諸のタイ料理店で働き、昨年9月に念願のお店を持ったとのこと。
奥さんも17歳で日本に出てきてから、日本で8年ほど働いています。
現在の従業員はこの二人。

それなのにこの看板を見てください。

ランチタイムは11時から2時までと書かれていますが。
お店を開けている時間は、なんと、午前11時から午前5時まで、18時間も開けているんです。

夜中まで開けている理由は、深夜になると、仕事を終えたタイ人労働者がいっぱい来るのだそうで、実際には朝5時まで開けていて。明け方からカラオケを歌う人もいるそうです。
しかも、お客さんがいるということで、朝8時まで開けていることがあり。店を開けていると、朝7時からお客さんが来るんです。
それから、子供を学校に行かせて、11時にはランチタイムです。
無茶苦茶なスケジュールです。事実上24時間営業のようなものです。

「チャーンタイ」もそうですが、四谷三丁目にある私もよく行く中華料理屋「南昌飯店」も同じような営業時間でやってます。

この長時間労働が成り立つ理由が「チャーンタイ」を見ていて少しずつわかってきました。

それは、店自体が、その人なんです。

人に働かされて、いやなことを押しつけられて、長時間労働をするのは苦でしかありません。
だけど、本当に自分が好きなことで、自分のことをして、楽しく、適度に緩くやっていれば、無茶苦茶なスケジュールの長時間労働でも耐えてしまう。
それができるのは、その店自体がその人であり家族だから可能なのです。

ここ数年、キャリアカウンセリングとかいう言葉がはやってきていますが。
キャリア形成の大方の方向性は、どこかに就職する(誰かの事業のために働く)、起業するといっても株主の利益を追求するような経営者を目指すということになっています。
つまり、他人のために働いて、お金を稼ぐという図式にあてはまることが大半です。

10年ほど前のSOHOブームも、当初は家で楽しく緩く働けるという幻想がありましたが、実際は殆どが顧客最優先の仕事で、結果的に他人のために働かされる状態になってしまい無理が生じた部分があったことが、ブームが終わった一因だと思われる。

他人のために一生懸命働いて、お金を稼ぐことを否定するわけではないが。
必要以上に、他人のために一生懸命働いて、お金を稼ぐことが、低成長時代には、残念ながら多くの人の心や体をむしばんでいるように思えてならない。

その問題の解決策として、自分と自分の家族が食べられるようにする方法として、自分と仕事が同一化し、緩く楽しく働いていくという選択肢がある事を伝えていく必要があるのではないかと思う。

チャーンタイ 東京都江東区江東橋4-12-3 江東橋公園すぐ

ホテルでの経験により、本格タイ料理(バンコク風、北部風、イーサン風)、日本人向けアレンジ、ベトナム料理、中華料理など、お客さんのニーズにあわせて様々な味に対応できる器用さがウリです。
スペースも広いので、オフ会など小パーティに向いていると思います。

[CANPAN blog STILL ALIVE より]

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