プレイン・ジャパニーズ [2008年01月13日(Sun)]

偽装年賀はがきの記事の続報ですが・・・
環境省が、コピー用紙の古紙配合率の見直しを延期しようとしているようです。

コピー用紙の古紙配合率、偽装恐れ環境省が見直しを延期
再生紙の年賀はがきで製紙会社が古紙の割合を偽っていた問題の余波で、決まりかけていたグリーン購入法でのコピー用紙の古紙配合率引き下げが先送りになった。

同法は官公庁や独立行政法人に対し、環境への負荷が少ない製品の購入を義務付けている。コピー用紙については「古紙を材料としたパルプを100%使用する」と定めているが、近年、価格がうなぎ登りの中国向けの古紙輸出が急増し、国内での調達は難しくなる一方。製紙業界からは、「間伐材などから作ったパルプを使い、製造過程でも工夫すれば、CO2の排出量も低い」と配合率引き下げの要望が出ていた。

これを受けて、環境省でも間伐材などを使った木材パルプを最大30%まで認める方向だった。

ところが今月9日、はがき用の紙を納入した日本製紙(東京都千代田区)が無断で古紙配合率を下げ、古紙を40%利用することになっていた年賀はがきの一部で、実際には1~5%しか使われていなかったことが発覚。同法でも製品購入は業者側の説明が前提となっているため、「もし配合率の偽装が横行していれば、法の根幹を揺るがす事態になる」と、同省では見直しを延期することになった。

もともと市民団体などからは「森林保全や資源の有効利用という観点から、いまの基準を維持すべきだ」という意見も根強く、同省では業界団体を通じて年賀はがきと同様の不正がないかどうかを調査したうえで、改めて検討するという。

(2008年1月13日12時18分 読売新聞)

いままで、信じていたのに、ウソをついていると疑わしきことが起こったから、当然ですよね。

規制緩和の理由は、価格がうなぎ登りの中国向けの古紙輸出が急増し、国内での調達は難しくなる一方というコスト面が大きいと聞いたことがあります。

それだったら、分厚い報告書をやめたほうがいいです。
役所や独立行政法人って、やたら分厚い報告書を出させたり、資料が多いという傾向があります。紙に埋もれています。
それだったら、紙の納入価格を上げたらいい。書類も簡略化すればいい。

アメリカの企業などで流行っている「プレイン・イングリッシュ」、米国証券取引委員会(SEC)なんかも「わかりやすい日常表現で、文章は短く法律・専門用語はもちろん、受動態や二重否定もだめ」という風にしてきています。

役人が書類の山に埋もれず、役所とからんで仕事をする業者が、資料の水増しに悩むということが減ります。そんな無駄を省くために、紙の高騰をきっかけに、プレイン・ジャパニーズにしたほうがいいと思います。

裁判所も、陪審員制度を導入するなら、ちょっとした裁判でも高さが1メートルにもなる裁判の資料をコンパクトにして、しかも、義務教育を受けた人が、陪審員として審判を下すための一躍を担うようにするのであれば。プレインジャパニーズにしないといけない。
見る限り、そういう努力してませんよね。それより、メディアなどをも利用して、どのようにして、情に訴えるかという風潮になっているように感じるのは私だけでしょうか。
しかも、受動態と能動態、二重否定などを使えなくすることで、陪審員の情に訴えかける方法が減り。正しく判断してもらえやすくなります。
さらに、裁判官1人当たりの裁判件数が多いと言われ、裁判官不足の状態だと言われていますが、プレインジャパニーズなら資料がコンパクトになり、裁判官の仕事量を減らし、正しい判決をだしてもらいやすくなる上。仕事時間が減ることで、裁判官を増員させる人数も抑えることが出来ます。

さてさて、読売新聞の記事を読んでいてさらに気になったのは。

製紙業界からは、「間伐材などから作ったパルプを使い、製造過程でも工夫すれば、CO2の排出量も低い」と配合率引き下げの要望が出ていた。

おそらく、これを許してしまったら、企業倫理が欠けている製紙業界のことですから、恐ろしいことになると思います。
おそらく、偽装間伐材が登場するでしょう。

同省では業界団体を通じて年賀はがきと同様の不正がないかどうかを調査したうえで、改めて検討するという。

これは、環境省も手ぬるいです。
普通、ちゃんとやろうとしたら、第三者機関などに調査させますよね。
当事者の一員である業界団体に、ちゃんと調査する意識がある保証はなく、身内の擁護に走るだけだと思います。
環境省の本音は、規制を緩和するにしても、環境省が悪者にならなければいいという感覚で。調査した振りをして、時間稼ぎさをして、世間が騒がなくなるのを待って、規制緩和を実施したいと思っていると推察されます。

見かたを変えれば、環境省も今回の件、相当困っていると思います。
おそらく、相当な業界からの突き上げがあったのだと思われます。業界も相当準備をして、世論を味方につける活動をしてきたと思われます。
だから、偽装年賀はがきの件がなければ、すうっと、規制緩和できたわけです。
そこで、ひらめいた茶番が、身内に調査させて、時間稼ぎをさせるということなんでしょうねぇ。

ちなみに、私がこの業界団体が信じられないというのは、こういう話があったからです。

ある方から聞いたある業界では有名らしい、あきれた話ですが・・・

あるとき製紙業界のトップを交えた環境問題の勉強会があったそうですが。
熱帯雨林の伐採についての話が出たとき、その熱帯雨林のある地域からの輸入があることに対して、ある製紙業界のトップクラスの方が「熱帯雨林からは、倒木のみを集めて、それを使っている」と言ったそうです。倒木だけを採取するって、無茶苦茶大変です。それこそ、倒木を集めるために、伐採をしないと運搬できない。
そこで、実際に伐採をしているところのビデオを見せたら。話をそらそうとしたそうです。
それじゃあ、実際に現地を見に行きませんかと聞いたら。「退職してから行きます」って言ったそうです。
環境に対する意識がまったくなく、あまりにもひどくて、コーディネートしていた方がさじを投げ。
それから、製紙業界の環境問題の勉強会がなくなってしまいました。

この出来事から、製紙業界が変わっていて、真剣に環境問題を考えているというのなら、いいのですが。
残念ながら、下記のような、誰に、何を謝っているのかわからない文章を出すぐらいですから、あれから変わったということは期待できません。

もちろん、製紙メーカーにも、まじめに環境に配慮しようと努力している技術者がいると思います。でもトップやトップや広報がこれですからね。

彼らは、新しい時代に対応してゆく努力をするわけではなく、あくまでも、自分の任期の間、既得権を活かして今までのビジネススタイルを続けていけるようにすることが仕事なんでしょうね。

今は利益が出るかもしれませんが、これからの世の中、そのような形では、未来に負の遺産だけを残し、誰も得しないよと思います。

2008年1月9日

年賀はがきの古紙配合について

日本製紙株式会社

この度、日本製紙が製造している「年賀再生紙はがき」用紙において、古紙の配合率が発注時に取り決めた基準を大きく下回っていたことに対し、発注元である日本郵政ならびに関係者、消費者の皆さまに多大なご迷惑をお掛けしましたことを深くお詫び申し上げます。

弊社では、古紙配合率の最大化を技術的な課題としつつも、現行では利用者の使途に求められる品質を優先し、通信上のトラブルを最小に抑えるべく、努めております。また、一昨年からは古紙を無理なく使うバランスのとれた取り組みを進めており、全体として古紙利用量を増やしてまいりたいと考えております。今後も古紙配合率の最大化を目指し技術研鑽していくことに変わりはございません。
これからも、こうした弊社の取り組みをお取引先やお客様にご理解いただく活動を継続的に行ってまいる所存です。

以 上

[CANPAN blog STILL ALIVE より]