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行くたびに礼拝所が増える [2008年02月09日(Sat)]

行くたびに礼拝所が増える [2008年02月09日(Sat)]

私の大学の時の専攻と同じ家族社会学、ジェンダー論の社会学者ということで親しみを持っている、山田昌弘さんが2.3年前に書いた「希望格差社会」という本が話題になったが、この希望格差社会というのが、どうも世界中で進行しているみたいなのだ。

複数の人からの証言なのだが、アフリカとか貧困問題の深刻な国に行くと、行くたびに礼拝所が増えているのだそうだ。
先日、コンゴから帰ってきた方は、ひとつの通りで2か所も増えていて驚いたのだそうだ。

貧困の激しい地域の子供たちは、鉛筆やノートより、まずはお金や水という状態で、とても教育という状態ではないそうだ。
コンゴでは約30年も戦争が続いたおかげで、ストリートチルドレンが、13.4歳で子供を産み、ストリートチルドレンになり、さらにそのストリートチルドレンが子供を産み、今は3世代目になっている。
そのような状態で、教育システムが成り立たなくなり、将来への希望を失っているそうだ。
その結果どうなったかというと、自分で考える力を失い、あとは祈るだけというのか、礼拝所が増えている。

ちなみに、この地域では、唯一の将来の希望は、音楽で、音楽でならお金が稼げると思っているのだそうだ。それがあるだけましなのかもしれない。

この数年、日本ではスピリチュアルブームでもあるが、希望格差が生み出した現象かもしれませんね。

[CANPAN blog STILL ALIVE より]

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