開かれた場所ですから [2010年06月29日(Tue)]

旭川の郊外にある当麻町の「かたるべの森美術館」に行ってきました。

ここは、閉校された学校の施設を利用して作られた知的な障がいと共に生きる仲間たちの作品が展示されているところです。
前日間違えて、閉館日でしかも、同じ団体の別の施設を訪ねてしまって、その時に教えてもらった通りに行くと、一発で行けました。わかりやすい案内ありがとう。

さて、美術館に入ると「こんにちわ」と仲間たちから声をかけられた。
そして「どこから来たの」と聞かれたので「東京」と答えると、遠くから来てくれたととても喜んでくれました。

一階のカフェで拝観料を払うと「今日はワークショップの日なので、よろしければ見てください」と声をかけられた。

二階に上がると、ワークショップを実施しているところが活気に溢れてるのが見えた。

それにしても見応えのある作品です。
アンディー・ウォーホールを思わせるポップアートの作品が壁一面に並ぶと壮観です。
以前は天気図の模写をされていたそうですが、ある時、パッケージデザインの模写をするようになり、描き続けているのだそうです。

そして、B6版のノートを円筒状につなげたオブジェもすごい。
ノートにはなぜか同じ単語が繰り返し繰り返し隙間無くびっしりと書き続けられている。
しかも、食べ物の名前が多い。
この作品は、仲間とアーティストのコラボレーション作品なんだそうです。
書き続けられた膨大なノートを並べ方を変えるだけで、感動が増す。

お昼時が近づいているせいもあり、そわそわしたオーラが漂ってきました。
ふと見ると、作家さんの顔が見えます。
それが、なんとも楽しい。

せっかくだからということで、一階のカフェで昼食をいただいていると、なんとなく職員の方とお話しすることになりました。

お話ししていて、何回も職員さんの口から出てきた印象的な言葉がありました。

それは「開かれた場所ですから」という言葉です。

気持ちよく、かたるべの森美術館で過ごしていたわけですが。
実は、これは、当たり前のようでいて、どうも当たり前ではないことのようなのです。

その日の夜に、別の施設の職員の方に聞いたのですが、このような場作りは相当な努力のたまものなのだそうです。

昨年から、一年掛けて、全国のさをり織りの拠点を回って、障がいと共に暮らす仲間とそのご家族とお話しする機会があったのですが。
さをり織りがこの仲間の唯一の社会との接点だというお話を聞いたことがありました。
障がいの度合いにもよりますが、社会との接点が少ないのだそうです。そのような状態で、なかなか開かれた場所に馴染むのはなかなか難しいようです。

また、障がいと共に暮らす仲間が社会との接点が少ないということは、いわゆる健常者と言われる方もこのような開かれた場所に馴染むのには経験が必要となります。

かたるべの森美術館は、すばらしいだけに、メディアに取り上げられることがるそうです。
しかし、うれしい反面、少し気を遣うことがあるとのことです。

急がずにゆっくりと広げるというのがひらかれた場所を維持するのにいいようです。

ちなみに、昨日間違って行ったところです。

すぐ近くに屯田兵の石碑がありました。
この施設は、大地を切り開くのではなく、共生しながら社会を切り開く、そんな開拓者なのかなって感じました。

参考サイト かたるべの森 http://www.katarube.ne.jp/
ふらっとかたるべ http://blog.canpan.info/katarubenomori

[CANPAN blog STILL ALIVE より]