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ドネーションが切れてきた津波被災地 [2010年11月30日(Tue)]

ドネーションが切れてきた津波被災地 [2010年11月30日(Tue)]

今回、タイ南部のパンガー県の津波被災地を回り気になったのは、いろんな事がハッキリしてきたということ。津波から5年をきっかけにドネーションがストップしている所が多く出てきました。支援を受けることを前提にしたものはたちどころに経営が悪化しているのに対し、自分たちで自立しようという意識で頑張っているところは、ちゃんと結果が出てきています。
これは、カオラックのビジネスでもしかりで。つぶれるところはつぶれ、残るところは残っているという感じです。これは、津波があった、無かった関係なしにという感じです。
ドネーションが切れつつあるプロジェクトでは、慌てて、収益事業を増やしている所もありました。

そんなことで、いろんな収益事業が見られます。

バイクの修理店を持った児童収容施設。
バーンサンファンという施設なんですが。バイクの修理店があります。
先日、バイクでタレーノーク村に行こうとしたとき、いきなりパンクしたんですよね。
ラノーン県のムスリムの村人たちに教えてもらって、バイクの修理屋に駆け込みました。
すでに先客が2人いて、私のバイクを直している最中にも2人のお客さんが修理に来ました。
チューブを交換して、なんと100バーツ(280円)という無茶苦茶な安さにも驚いたのですが。生活必需品としてのバイクの修理というのは堅実なビジネス。
これだけでは、子供たちを食わせられませんが、確実なビジネスです。

そのほかに、土産物を作るための材料となる植物を育てる農園なんかも併設。
手に持っている花はお茶になり。草はバッグなどになります。

畦に生えていた草が、このバッグに・・・・

4年ぐらい通っている、バーンターンナムチャイも新しい事業に取り組み出します。
津波で一番多くの犠牲者を出したナムケム村に新しい宿泊施設がただいま建設中です。

3階建ての建物で、1階はクラフトショップと集会施設と事務所、2階に20名の0歳~3歳児を預かる保育所、3階がゲストハウスになっています。
2階のフロアの高さは、2004年の津波と同等規模の津波が来ても海水に浸からない高さがあります。
屋上は、ナムケム村、コーコーカオ島やマングローブを一望できます。もちろん客室からの眺望も最高。
来年3月ごろに完成とのことです。

一昨年あたりから、コーコーカオが大人気で、ナムケム村は観光客にとって通過点にされてしまっているのですが。ナムケム村の中心地近くに滞在できるのは、この村に新しい魅力をもたらすでしょう。

つーか、おいしい朝食屋さんがあるんですよね。ナムケム村に・・・。

客室の工事現場からの眺望。
現場監督さん、撮影協力ありがとうございます。

てなことで、ツナミクラフトの役割はこれから大きくなる予感です。
日本で作ったものを売るだけでなく、日本のお客様に製品を鍛えてもらい、自信を持って販売できる製品を作れるように育て上げる。
現地の情報を伝えることで、スタディツアーなどで現地に行ってみる人を増やし、現実を見てもらい、問題解決の糸口を見つける。または、今、自分たちの抱えている問題を解決する方法を、現地から学んで持ち帰ってもらう。自立を実現した被災者自身が、支援を続けている実践者が、世界の問題を解決するための先生となる。
そういう活動を広げて行きたいと思います。

[CANPAN blog STILL ALIVE より]

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