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売れるのはいいのですが複雑な気分 [2011年08月12日(Fri)]

売れるのはいいのですが複雑な気分 [2011年08月12日(Fri)]

東京おもちゃ美術館のミュージアムショップのフェアトレードコーナーに商品を納品しているのですが。震災直後の3月4月は悪かったのですが、5月以降、昨年比、1.2-1.5倍とか、そういう勢いで、第三世界ショップのアニマルコインパースなどが売れています。
油断していると、あっという間に棚が寂しくなってしまいます。

なぜ、東京おもちゃ美術館で売れているかと言うと。
子どもを安心して遊べる場所が限られているからです。

お客さんがたくさん来て、ものが売れるのはいいのですが。
原因が、放射性物質公害ですからね・・・・。

地震と津波をきっかけに起きた原発事故により、放射性物質が撒き散らされるという大規模な公害事件が起き。都内にも放射性物質が拡散し、公園の滑り台や砂場が放射性物質が溜まってしまったことで。公園が子どもが安全に遊べる場所でなくなってしまいました。

だからといって、家の中でじっとしていると子どもたちはストレスを溜めてしまいます。

だから、屋内で安心して遊べる屋内の施設の人気が出てしまったようです。
東京おもちゃ美術館だけでなく、消防博物館も例年より来場者が多いと感じました。

ちなみに、消防博物館では8月28日まで、地震に関しての展示を行っています。
私は、気仙沼の消防士さんたちが書いた、東京の消防隊への感謝の手紙が泣けました。

自らも被災者なのに消防活動を行い、特に工場の火災の現場は全く鎮火せず。20時間連続で消火活動を行っていたところ。3月12日の16時頃に、いつまでも続く、東京から来た消防車の列を見て、これはどうにかなると思ったとか。
自分の家は津波に流されたにもかかわらず、自分は他の人の捜索活動を行わないといけない立場。少し落ち着いたところで、自分の家に戻ったところ、東京消防庁の消防隊が捜索活動を完了させたとの表示がなされていて。ありがたいと思った・・・とか・・・。

大規模災害の恐ろしいところは。
支援したり救助する人が、被災してしまっているということ。

そういう時、遠くから駆け付けてきてくれた人って、ありがたいと思うんですよね。

余談ですが・・・

これは、原発事故の現場も、被災者が復旧作業の一線で働き続けている。
しかも、都合の悪い事に、他の地域の人にお願いしにくい面がある。
放射線量が高いので短時間で工事をしないといけないため、原発の構造とかをよく知っているということで、他の地域からの応援に頼れない部分があるらしい。

特殊であることは、ある程度以上大規模な被害を受けた場合。汎用性がないため、対応が困難になる。

もしかすると、原子力の平和利用を進めて行く時に、やり方を間違ったのかもしれませんね。
原発の現行システムは、原子力のパワーを最大限にということか、巨大なプラントを作ったりと、集中型のシステムになっているわけですが。
もし、鉄腕アトムのように、超小型の原子力システムとして進化し、分散型となった場合。
放射性物質の取り扱いが普通に行われるという事が起こっていたかもしれません。

多くの人が原子力の知識を持ち、リスクを理解しつつ利用していくということが出来たかもしれません。

原子力の平和利用は、巨大化させることで、平和利用出来ない環境を作ってしまったのかもしれませんね。

[CANPAN blog STILL ALIVE より]

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