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子供を産めば激安労働者に [2008年05月21日(Wed)]

子供を産めば激安労働者に [2008年05月21日(Wed)]

ある所から聞きかじった話ですが、これじゃあ少子化が進むよな・・・と思える話を聞きました。

それは、ある県の労働基準監督署が判断したそうなんですが。
乳児を連れて、職場で働けば、最低賃金以下で働かすことが出来るそうなんです。

その理屈は、2歳までの乳児を連れている母親は、障害者扱いとなり、そのため、最低賃金以下で労働させても構わないそうなんです。

この中に、二つの「びっくり」があります。

その1、授乳をしている母親は障害者扱いとなることです。

イマドキの病院は、産科の入院できる施設を、病棟と呼ばず、健康棟と呼ぶようになっています。これは、子供を産むということは、別に病でもなんでもなく、健康なことなんです。だから、健康棟なんです。
しかし、労働の現場では、乳飲み子がいると、母親は障害者扱いとするそうです。
確かに、赤ちゃんに対応しなくてはいけない事が多く、仕事に集中しにくい事情もあるでしょうが。ある意味障害者差別とも受け取られる言い方かもしれませんが、普通の人を障害者扱いするのはどうなんでしょう。

その2、障害者なら最低賃金以下でいいってこと。

確かに、障害の度合いによっては、生産性が低いため最低賃金を払うだけの働きが出来ない場合もあるでしょう。それは、それで、理由としてはわかるのですが。
自立していくには、収入が必要で、しかも、生き甲斐という事を考えれば、社会保障からのお金で生活するのではなく、自分の稼いだお金で生活したいと思う障がいを持つ方も多いと思います。
その思いを実現しにくくしている大きな要因が、障害者なら最低賃金以下で働かせても構わないという事です。
多くの経営者は、安く働いてくれる人を探しているわけで。この特例というかは、心ない経営者に、障害者を安い労働力として捉えさせてしまう危険性をはらんでいる。
そのことによって、障害者であることで、付加価値労働と出会えるチャンスが減ることも起こるでしょう。

また低賃金労働は、本来能力のある人でも、仕事へのやる気をなくさせ、仕事の能力を低下させてしまう危険性をはらんでいます。

今の日本は、世界でもいままで経験したことのない超高齢化社会です。高齢者の社会保障のための費用を、若い世代が稼ぐというのは、ここ何十年かの男性が働くという働き方ではとうてい無理で、女性の社会進出は必然という状況となっています。
それに子どもを産むというのは生命として当然の事なのに・・・ (まあ、老化も当然なのですが・・・)

それにも関わらす、女性に限らずだれもが働く気を無くすような低賃金で働く事を認めてしまうのは、社会的損失が大きいような気がします。

てなことで、女性が子供を産むことが原因で収入を減らしたくなければ・・・防衛策として産休を認めてくれる会社に勤めるとかしないと・・・・。(産休のシステムがあっても、産休の間、給料を払わない会社も多いのでやっかいですが・・・)

[CANPAN blog STILL ALIVE より]

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