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プーケットは津波は大丈夫なのか? [2010年10月28日(Thu)]

プーケットは津波は大丈夫なのか? [2010年10月28日(Thu)]

インドネシアのスマトラ島沖で地震があり、津波の被害が出ております。
被害のあった地域は、いかんせん、スマトラ島から離れた島なので、現状がわかっていない部分も多く、犠牲者の数は今後増えて行くでしょう。
まずは、お見舞い申し上げます。

さて、この津波の影響で、タイのプーケットに行くことを躊躇しているというインターネット上の書き込みを目にしました。

タイのプーケットに関しては、津波の対策がなされていると言えます。

プーケット島には、各地の地震観測所や人工衛星と連動し、日本語を含む6か国語に対応した16箇所以上の津波警報システムと、いたるところに書かれた避難経路の書かれた看板の設置。広い低地が続くところには避難用の施設が設置されています。

津波避難施設

 

津波危険地域の標識
津波が来るという放送があればこの地域から逃げればいい

現地に住む多くの人は、津波の警報がくると携帯電話にメッセージが届くサービスを受けているので、そこからも情報が得られます。

2004年12月の時は、地震発生から2時間少しかかって、タイ南部に津波が到達しているので、十分に逃げられます。

今回のスマトラ島沖地震では、津波被災地のほぼ直下で地震が発生したため、地震直後の津波となり、しかも離島部で情報インフラなどが整っていないため、避難が出来ず被害が大きかったのですが。
プーケットは直下型地震が起きる確率は、今回の地震の場所に比べて、無茶苦茶低いです。

どうしても津波が心配の方は、海岸沿いの宿ではなく、ちょっと山沿いの宿とか、高いところの部屋にすれば、全く心配はありません。

それにしても、多くのメディアは、津波の高さが2-3メートルなのに、朝日新聞が30メートルというのにはびっくり。
30メートルの高さの津波なら、内陸部の数キロにわたって到達するはずです。特に川があるばあいは、数十キロ溯上することも考えられます。
同じところかはわからないが、500メートル以上に津波が到達したという事からすると、もしかして、聞き違いをそのまま記事に・・・

ちなみに、3メートルの津波が来たという証言ですが、実際には、被災エリアは住居があることを考えると、海抜2-3メートルはあるだろうから、実際は5メートル以上の津波が発生していたと思われます。
2004年12月の津波で、タイで一番犠牲者が多かったナムケム村では、村の平均海抜が2.5メートルほどで、地上2.6メートルの所まで津波が来た跡が残っています。
3メートルと言ってもバカにできません。

「30mの津波が来た」スマトラ沖地震、死者282人に

【パダン(インドネシア西スマトラ州)=郷富佐子】インドネシア西部スマトラ島沖で25日に起きたマグニチュード7.7の地震で、深刻な被災状況が明らかになりつつある。地震後に津波が襲った西スマトラ州ムンタワイ諸島の県政府によると、死者は少なくとも282人に上っており、411人が行方不明になっているという。住宅など426軒の建物が倒壊した。

「2回目の津波は高さ30メートルに達した」――。27日にムンタワイ諸島の被災地に入った国家災害対策庁の関係者は地震後に津波は2回あったとし、2回目の津波が非常に大きかったとの見方を示した。1回目は高さが数メートル程度だったが、その津波が引かないまま2回目の津波が襲ったという。

被害が集中したのは、ムンタワイ諸島の南パガイ、北パガイ、シポラの3島。津波は海岸から500メートル以上の地点まで押し寄せたという。3島の住民は合わせて約4万人という。住民たちは林へ逃げ込んだため、今後、犠牲者数の確認作業は難航するとみられる。この関係者は「不明者数の根拠はかなりあいまいだ。被災地の島々はほとんどが平地で逃げ場がなく、助かる見込みはかなり少ない」と厳しい表情で語った。

同諸島県議会のヘンドリ・ドリ議長によると、25日午後9時42分(日本時間同日午後11時42分)の地震発生直後に津波警報が発令された。だが、同諸島には警報を村民らに伝えるサイレン設備がなく、夜間だったこともあって「誰も警報発令に気がつかなかった」という。津波警報は発令から1時間弱で解除されたが、ドリ氏は「警報が解除されたころ、島々をすでに津波が襲っていた。サイレンさえあれば、死者数は大幅に減っていただろう」と指摘した。

被災した島々はスマトラ島パダンから約200キロ離れており、被害状況がすべて確認できているわけではないのが現状だ。27日朝に同諸島に入ったブディオノ副大統領は、被害が最も大きいと見られる南パガイ島について、「まだ島内の十数カ所の集落と連絡がとれていない」と語り、今後、被害者数が大幅に増える可能性を示唆した。

パダンから被災地への支援活動は難航している。同諸島には27日、テントや医薬品、食料などを積んだ救援機が初めて到着したが、悪天候のため、同日午前にパダンを出発した地元のNGO、警察、国軍の船舶は到着まで10時間以上かかる見込みという。

一方、東南アジア諸国連合(ASEAN)首脳会議が開かれるベトナムの首都ハノイに滞在していた同国のユドヨノ大統領は27日、急きょ帰国。被災状況を視察するため、パダンに入った。ムンタワイ諸島の状況も視察する予定だ。

2010年10月27日23時12分 朝日新聞

[CANPAN blog STILL ALIVE より]

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