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コロナ対策で念のために幼稚園を消毒

コロナ対策で念のために幼稚園を消毒

2020年4月4日から、タイ南部のパンガー県は、コロナウイルス感染症2019(COVID-19)のための規制が強化されています。状況が改善するまで、24時間年中無休のコンビニエンスストアは午後10時から翌午前4時まで閉店したり、病院および緊急治療施設として指定されたホテルは除くホテルやリゾートが閉鎖されます。(全てのお客さんがチェックアウト後閉鎖)また、医療および救急要員、銀行および財務要員、消費財、医薬品、医療用品および機器を輸送する労働者、および裁判所の職員と人々を除く裁判所命令のある人以外はパンガー県内に入れなくなりました。

パンガー県のロックダウンに先立つ4月3日にナムケム村にあるバーンターンナムチャイの運営する津波避難所兼ユースセンターの幼稚園の消毒が行われました。
ツナミクラフトのスタディツアーで宿泊施設として利用している建物です。
この時点では、パンガー県では感染者が発見されていませんでしたが、新型コロナウイルス感染症は感染力か高く無症状が多いそうなので、子どもたちが集まる場所ということで、子どもたちの健康と安全のために念のための消毒です。

消毒チームのギプスに、漢字で「明」と書かれていますが。彼らは、ボランティアの救急チームです。タイの救急車には主に3つの系統があって、1つ目は町などの地方行政が走らせている救急車。2つめは私立病院が持っている救急車、3つ目はボランティア団体が走らせている救急車です。
ボランティア団体が走らせている救急車には、漢字が書かれているケースが多いのですが。それは日本や中国の中古の払い下げを使っているわけではなく。中国系移民がボランティア団体をつくり地域社会に貢献するために救急車を走らせています。運営費用はボランティア団体が自ら集めて運営しているで利用料は必要ありません。

残念ながら、パンガー県では4月9日にクラビ県のピピ島で働いていた労働者の8歳の子どもが新型コロナウイルスに感染していた事が発見されました。
今後、さらなる感染対策が行われると思われます。

このように、タイでは日本より過剰と思われるぐらい感染症対策が行われていますが。タイ人はお祭り好きというか、大げさが大好きという所もあるのですが。タイの地方自治が感染症対策から始まったという面もあるかと思います。

日本でも新型コロナウイルスの感染を抑え込むには、地域内での連携が大切だと言われています。地方が政府の判断を待ったり、地域内の連携に手間取ってしまうと、手遅れになり感染症の流行が抑え込めなくなる場合があります。

タイの地方自治は、1955年に制定されたスカピバーン(衛生区)から、横断的に衛生問題に取り組むことから進みだし。1990年年代中盤に出来たタンボン行政区という地方自治の制度が本格化します。その地方分権の目的の一つに衛生問題やエイズなどの感染症問題があります。長い歴史の中で、地域内で連携して感染症対策を行うという体制が整っていったことが、衛生に対する意識の高さや連携の意識につながっていると思います。

2020年4月11日現在、日本では、特に目立った新型コロナ対策をしていない岩手県のみが感染者ゼロなのですが。危機感を持って普通の感染対策を地道に地域で連携して実施している事が結果となっているのではないかと言われています。
岩手県もパンガー県も津波の被害が大きかった県です。人口密度も高くないです。気候は全く違いますが、何か似ている所があるのかもしれませんね。

ツナミクラフトのスタディツアーでは、この幼稚園のある施設に宿泊します。
コロナウイルス騒動が一段落したらツアーの再開ができるよう準備をしております。興味がある方はツナミクラフトまでご連絡ください。

※このページの写真は、バーンターンナムチャイのスタッフが撮影したものです。許可を得て掲載しています。

■スタディツアー問い合わせフォーム

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