石硤尾大火から神戸の壁へ
4月16日に『被災地をつなぐさをり織りin北淡震災記念公園』が終了しました。
最終日の午後4時ごろに香港で用意したたて糸が織り終わりました。
このたて糸は、香港の社區文化發展中心(CCCD) の協力によって2022年10月につくられました。
場所は、1953年12月25日に5万人が焼け出された大火災「石硤尾大火」のあった地域です。
香港でのたて糸制作風景。英語、広東語、広東語手話でコミュニケーションをとりながらの共同作業。
もう少しで織りあがります。
炎をイメージする赤とオレンジの二色交差織りのあとに、野島断層記念館に来たご家族が炎を収めるようなブルーとグレーが混じった糸で織ってくれました。これで香港のたて糸は完成です。
北淡震災記念公園には「神戸の壁」があります。
「神戸の壁」は100年前に発生した関東大震災により都市部においての火災の危険性が認知されたために1927年に神戸市長田区に設置された防火壁です。
第二次世界大戦の空襲を耐え、阪神淡路大震災によって発生した大火災の延焼を止めた本物の壁です。火災を止めたシンボルでもあります。
しかし、「神戸の壁」は数々の災害をくい止めてきたことによる傷みと、震災復興の再開発のため、元の場所にいつまでも残しておくことができず。2000年に北淡震災記念公園に移設され保存されています。
そこで、香港の「石硤尾大火」の場所から織り始めた布を「神戸の壁」で炎を止めるという思い付きで、出来上がった布を「神戸の壁」の前に飾ってみました。
野島断層ともコラボ
野島断層を保存していただいている北淡震災記念公園、西宮市の甲東ホール、和歌山県の稲むらの火の館、そして、香港の社區文化發展中心(CCCD) など、いろんな方の協力で一本の布が出来上がりました。
ありがとうございます。多謝。
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