×

野島断層にさをり織りを飾る

野島断層にさをり織りを飾る

阪神淡路大震災で地表に現れた大地震による断層に被災地をつなぐさをり織りを飾りました。

この企画は北淡震災記念公園25周年を記念して株式会社ほくだんと共同主催で実施するかたちで、特別展『被災地をつなぐさをり織りin北淡震災記念公園』として実現しました。

実施期間は、東日本大震災のあった3月11日から、北淡震災記念公園会館25周年の4月2日を経て、熊本地震の本震とエクアドル地震のあった4月16日まで展示します。

また、3月11日12日、4月1日2日、4月15日16日は機織りワークショップを実施します。

展示は4つのゾーンに分けて展示します。

一つ目はエントランス部分です。
こちらには阪神淡路大震災で横転した高速道路の再現の展示や当時の映像の映像展示がありますが。映像展示のとなりに、2004年インド洋大津波の時、タイ国内で一番犠牲者が多かったと言われるナムケム村の津波の高さに合わせた高さから布を吊り下げます。ナムケム村のある地域ではさをり織りで心のケアを行ったという歴史があり。今も織り続けています。

エントランスには311mを織り上げた布を使ったオブジェを設置しています。

エントランス裏にはパネル展示があります。

次は野島断層とのコラボです。
この野島断層は阪神淡路大震災の直後に地質学者がとても貴重なものだから残しなさいと言われて地元の消防団などが地域の人が保存した140mです。地震の直後はブルーシートで養生し、その後はビニールハウスを作って保存をしました。地域の人の中には恐ろしいものを見たくないという意見も多かったそうですが。野島断層保存館を中心とした北淡震災記念公園をつくり。明石大橋が完成して、本州から四国まで高速道路一本で通り抜けられることで、淡路島が橋げたになってしまうところ。淡路島で高速道路を降りる名所になりました。

地理学、地学としても興味深いもので、NHKの「ブラタモリ」でも取り上げられたところです。

館長さんの計らいでかなり自由に遊ばせてもらいました。

布は約500mあるので、保存された140mの野島断層と存分にコラボできました。

3つ目はメモリアルハウスです。

震度7の激震に耐えた家を保存しています。
その一角に小さく展示しています。

左から、東日本大震災の時にタイから送られてきた救援物資の袋。
真ん中は、阪神淡路大震災の直後に私設避難所で織ったさをり織りが震災による心の癒しに関わることになった布の一部。
右は、口承伝承で津波から命を守った海洋少数民族モーケンの船の模型。

展示物を見て、親子が会話をしているのをみかけました。
子どもが船に興味を持って近づいたところ、説明を読みながらお父さんが「昔あった話を親から子どもへと語り継いで助かった人がいるんだって」って説明していました。
ここは、普段は阪神淡路大震災の語り部が話す場所なのですが。展示物を見て、親から子どもに伝えることもちゃんとした語り部なのだと感じました。

こちらは、普段は地震体験ができる場所での展示です。
香港での展示をヒントにした展示です。実際に展示してみて、本当に香港の展示は広々とした場所だったのだと実感しました。

さて、震災体験コーナーは、起震装置というものを使って、リビングを模した部屋で地震を体験する人気コーナーです。阪神淡路大震災は30秒ほど揺れてあれだけの災害を引き起こしたのですがそれを再現しています。わたしなら、あの一回で十分なのですが、体験したことがない人からすれば、体験してみたいということでとても人気です。
開館から25年間、毎日のように何十組も震度7を起こして体験させてきました。さすがに機械も大変です。
対抗面では、東日本大震災の津波の映像も放映されているので、作品の力を使って、災害の怖さだけでなく、災害を乗り越えて生きる人の力強さを伝える展示をしています。

最後は機織りワークショップです。
「被災地をつなぐさをり織り」の続きを織っていただきます。
1953年に香港で起きた大火災の跡で作ったたて糸に織ってゆきます。
会場には、岩手県山田町織笠など、映画『すずめの戸締り』の舞台ひとつのモデルの岩手県の方が織り始めて、和歌山県広川町、熊本市、香港と織り続けた布や、熊本の国際交流会館で織り始めて、香港、和歌山県広川町、兵庫県西宮市の甲東園で織り終えた布を展示しています。
屋外で織りますが、雨風が強い場合は建物内で織ります。
3月11日12日、4月1日2日、4月15日16日 10時から16時まで。参加無料です。

北淡震災記念公園25周年『被災地をつなぐさをり織りin北淡震災記念公園』
日時 2023年3月11日~4月16日 9時~17時
場所 北淡震災記念公園 兵庫県淡路市小倉177番地
URL  https://www.nojima-danso.co.jp/

主催 株式会社ほくだん ツナミクラフト

Share this content: