谷崎テトラさんの訃報に接して——プーケットの「鳴き砂」がラジオから流れたあの日
メディアクリエイターであり、環境活動家としても知られる谷崎テトラさんがご逝去されました。突然の報に接し、心よりお悔やみ申し上げます。
代表とテトラさんとの出会いは、約30年前に遡ります。京都の地下にあるクラブであったと記憶しています。
彼は、エコや持続可能なライフスタイルに関する動向を、メディアを通じて紹介する活動をされていました。FMラジオ番組の構成なども手がけいました。
テトラさんとの活動で、特に印象に残っている出来事があります。
2004年のスマトラ島沖地震による津波は、プーケットのカロンビーチにも大きな被害をもたらしました。 しかし、その津波の後、興味深い変化が起きました。以前は観光開発やサンオイル等の影響で鳴らなくなっていた「鳴き砂」が、津波によって砂が洗われた結果、再び音を奏でるようになったのです。
当時、被災地となった観光地を避ける傾向があり、日本人観光客が激減していました。これが現地の復興において課題となっていました。
「自然の作用によって鳴き砂が戻ってきた。この事実を伝えたい」
その際、テトラさんはご自身が構成を担当されていた、地球環境やライフスタイルを紹介するFM番組『GOOD ON EARTH』(TOKYO FM)にて、代表が現地で録音したカロンビーチの鳴き砂の音を流す企画を立ててくださいました。
2005年9月、テトラさんのおかげで、澄んだプーケットの砂の音がFMラジオの電波に乗って全国へと届けられました。
ただ「元の観光地に戻ってほしい」と願うだけでなく、環境にも、人にもやさしい人々が、新しくプーケットを訪れるきっかけになってほしい。言葉と、砂の音そのものが持つ力で、被災地の真実を伝えることができたのは、テトラさんのクリエイティブな視点があったからこそです。
環境問題に関心の高い層が新たにプーケットを訪れるきっかけになれば、という意図がありました。言葉と、実際の砂の音によって、現地の状況を伝える試みでした。
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創造が生み出した、やさしさのアクション
テトラさんがその生涯で創造してきたアイデアやメディア、言葉、そして音楽によって、どれほど多くの人が環境や他者への「やさしさ」に目覚め、具体的なアクションへと導かれたことでしょう。
彼が蒔いた種は、いまも世界中で芽吹き続けています。
テトラさん、あの素晴らしい鳴き砂の音を一緒に届けてくれて、本当にありがとうございました。 これまでの数々のご活動に深く敬意を表するとともに、心よりご冥福をお祈りいたします。
合掌。
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